埼玉県行政書士会熊谷支部機関誌
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現代の行政書士が担う、もう一つの使命を考える
(2005年のIT化状況) |
千野 清子 |
2〜3年前から急速に進んだ電子化の波も、本年度を境にほぼ完成される兆しが見えてきたように思われます。市町村をはじめ、法務局の電子化、国税庁の電子帳簿およびe−tax制度、県や国土交通省への電子申請などが私たちに一番近い電子政府窓口として定着してきたように思えますが、諸先生方はどのようにお感じでしょうか。
昨年からの私の私見をお話しすると、一言で「便利で親切になった!!」という感想です。移行期・端境期につきものの多少の面倒を我慢するとすれば、全体的に利便性が高まり、各行政庁のホームページにアクセスすることでほぼ仕事に関する情報を得られるようになりました。手続きも情報を閲覧し、郵送のやり取りだけで仕事ができるお役所が圧倒的に増えました。様々な申請書様式のダウンロード画面も用意され、わざわざお役所まで用紙を取りに行かなくとも、また、用紙購入をしなくとも、場合によってはダイレクト入力・印刷が可能になっています。
町村のレベルでは、地方においてまだまだIT化が進んでいないところも多数あるようですが、ある町では、本年度中を一つの課題としているといったお話しもお聞きしています。現在のところ、IT化=ペーパレス化であるとは思いませんが、やがて来る次世代には当然のことになるでしょう。IDカードが非常に有効に働く社会になるのではないかと思います。
電子公証制度も1年以上経過したことから、私たちに課された使命として、IT化された制度をいかにクライアントの方々に的確なサポートとサービスでフォローすべきか、これについての対応策を各事務所ごとに考える時期は既に来ているように思います。また、業務に必要な電子証明書(住基カードを含む)も準備しておかなければ、クライアントとの間に差し障りが出ることも少なくありません。我々の仕事の内容は、その使命とともに徐々に形を変え始めているようです。
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